⑥二度目の対面〜後編〜

アニルのチャラ男メールにドン底に突き落とされた私は、このまま彼に何も告げずに即刻福岡に帰って、音信不通になろうかと考えました。

真っ白だった頭に沸々と湧き上がって来る怒り。この怒りをぶつけるには、どんな方法が最適か…と考えているところで、コンコンと私がいる部屋をノックする音が。

アニルの友達でした。どうやら、アニルがやっぱり三人で飲みたいと言ってるみたいだから、一緒にどうですか？ とのこと。断ろうとするよりも先に、ベッロベロに酔っ払ったアニルが部屋に突入し、強制的に三人で飲むことに。

楽しそうに飲むアニルを尻目に、私はかつてないほどの無表情&無言。友達が気を遣って話を振ろうとするも、私、テンション激低。（友達は何も悪くないのに、申し訳ないことをしてしまった）

三人での地獄の飲み会は30分ほどで終わり、アニルと二人きりになったところで詰問ターイム☆

チャラメールを見せつけながら、これどういうこと？ たくさんの女性と遊んでるの？ と問いただすと、アニル、突然立ち上がり、駆け足でトイレへGoからのリヴァース！

どうやら強いお酒を大量に飲んでいたらしく、意識も朦朧、私の声に反応すらせず、ベッドで即爆睡開始。

燃えたぎる怒りの捌け口を失った私は、とりあえず、寝ているアニルの背中やら腕やらを心のままに平手打ちしまくりました。それで起きれば話し合いもできるかと期待も込めましたが、全く起きなかったので、グーパンも腰にお見舞いしてあげました（笑）

二度も東京まで足を運んだのに、この仕打ちってヒドいよな…と眠れずに悶々していると、しばらくしてアニルが目を覚ましました。

改めて問いただすと、彼曰く「酔っ払うと気分が良くなるから、いろんな女と話したくなる。お酒を飲んでる時にだけチャットして、実際に会うことはないし、浮気目的でしたことではない。好きなのはあゆなだけ」とのこと。

よくもまぁそれらしい言い訳を並べるわ、と呆れつつ、先ほど舐め回して見たチャットのやり取りを思い出してみると、確かに会おうと言ったお誘いメールもなければ、会った形跡もないんですよね。（ひととおり初めてのチャットを終えて、また連絡するねー、的なメッセージで終わっているのがほとんど）

それに加え、約9ヶ月の間、ほぼ毎日欠かさず私に連絡をし続けた彼の姿勢が合わさり、揺れに揺れた私は、とりあえずはここで全てを終わりにするのはやめよう、と判断しました。

疑心9割、希望1割の危うい心バランスのまま私は福岡に帰り、アニルが少しでもまた怪しい言動をした時には、スパッと別れる方向で、再び遠距離でのやり取りを再開しました。